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[ Pyxis ]
ハードウェア設計コンテスト
最終レポート

11.終わりに


表紙
目次

1. 製作の目的
1.1 対象
1.2 問題点
1.3 解決法
1.4 略記号について

2. システム概要
2.1 設計方針
2.2 システム的機能
2.3 動作の概要

3. システム設計
3.1 演算フローの検討
3.2 数値のデータ表現
3.3 式(1-5)の判定法

4. 機能ブロックの解説
4.1 システムブロック
4.2 加算・減算回路
4.3 乗算回路
4.4 Ox:Cx生成回路
4.5 Oy:Cy生成回路
4.6 Xx:Zx2−Zy2+Cx演算回路
4.7 Yy:2ZxZy+C演算回路
4.8 Rr:Zx2+Zy2演算回路
4.9 Cn:制御回路
4.10 回路図の構成

5. タイミング設計
5.1 タイムチャートの表記法
5.2 タイムチャート

6. 使用部品

7. 実装設計
7.1 基板
7.2 レイアウト

8. 製作

9. ハンドリングソフトウェア

10. 結果
10.1 実行時間
10.2 設計目標との対比

11. 終わりに

付録1 制御信号と出力条件
付録2 タイムチャート
付録3 部品表
付録4 部品レイアウト図 (約240KB)
付録5 回路階層と機能説明
付録6 全回路図 (約1.7MB)


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Chiaki Nakajima.
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 Pyxisの製作にあたっては,慎重に,かつ時間をかけて,非常に複雑なパズルを解くような感覚で設計を楽しみました.思えば,本当に寝食を忘れてやっていたような気がします.回路は,すべてオリジナルです.
 このレポートの中では,回路の詳細について残念ながらあまり説明できませんでした.自分で言うのも変ですが,全般に凝った設計なので,書きたいことが複雑かつたくさんあってとても書き切れません.説明が深みにはまらないように注意したつもりですが,いたらぬ点が多々あると思います.ご容赦ください.
 今となってはPyxisの性能も昔ほどではなくなってしまいましたが,当時のアマチュアレベルのコンピュータ環境においてはダントツに最速だったのではないかと自負しています.以前なら時間がかかりすぎて見当すらつけられなかったような彼方にある拡大図形を,心ゆくまで探し歩くことができるようになりました.
第2次レポートに添付しました描画例を参照され,この感覚を少しでも感じていただければ幸いです.
 "Pyxis" の名前は,英語の "羅針盤座" という星座名からとりました.想像をはるかに超えた複雑さと広がりを持つM集合のCGにおいて,文字通りの水先案内役を果たしてくれていることを製作者としてうれしく思っています.

[参考文献]
1)A.K.デュードニー,山崎秀記監訳,「コンピューターの顕微鏡で,数学でもっとも複雑な図形を拡大観察する」,『別冊サイエンス82 コンピューター レクリエーションT』,日経サイエンス社
2)西橋敬一,「ジュリア集合とマンデルブロート集合」,『The BASIC』,1987年3月号,技術評論社
3)H.-O.パイトゲン・P.H.リヒター,宇敷重広訳,『フラクタルの美 複素力学系のイメージ』,シュプリンガー・フェアラーク東京
4)K.Hwang,堀越監訳『コンピュータの高速演算方式』,近代科学社
5)『The Bipolar Digital Integrated Circuits Data Book PART1 -1982-』,日本テキサスインスツルメンツ
6)『1985年版 最新TTL IC規格表』,CQ出版社

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