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2007年6月9日 更新

超小型MP3プレーヤー [ Timpy ]
 
Rev1.0 【1.5V電源タイプ】

Timpy シリーズ・ラインナップ

Rev2.0 【リチウムポリマ電池タイプ】


Timpy Rev1.0

1.5V電源タイプ

超小型MP3プレーヤ [Timpy] Rev1.0 - 1.5V電源タイプ

2004年5月 完成

Timpyシリーズの記念すべき第1作目です。

1.5V系電池1個で動作するようにDC/DCを実装したタイプです。
この時にはまだ3V系の適当な電池が見つかっていなかったので、とりあえずDC/DCを載せてあります。
本当はPR2330という空気亜鉛電池(1.4V)で動いてくれれば・・・、という淡い期待をしていたのですが、
残念ながらminiSDカードアクセス時のピーク電流に電池のパワーが追いつきませんでした。
普通のアルカリ電池なら問題なく動作します。

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》VS1001のパッケージについて

VS1011のパッケージにはSOIC-28、LQFP-48、BGA-49の3種類があるのですが、SOIC-28パッケージのものはオーディオ出力に直流カットのためのコンデンサ(データシートによると100uF×2)が必要です。
対して、LQFPとBGAではGround bufferという機能があり、このコンデンサを省略することができます。
小型化する上でこのコンデンサは致命的なので、LQFPのものを使うことにしました。

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》回路図

超小型MP3プレーヤ [Timpy] Rev1.0 - 回路図回路設計と基板設計の両方が必要なため、CADにはEAGLEのLight Editionを使いました。
基板サイズが小さいのでFreeware Licenseで十分対応できました。

Eagleについてはここがとても参考になります。

【回路図・基板データ】timpy10-eagle.zip (177KB)

【パーツライブラリ】 timpy10-lbr.zip (15KB)

【デザインルールファイル】 Dru-Pban.zip (1KB)
P板.comさんの製造基準に即した最小デザインルールファイルです。
2004年8月吉日、P板さんに内容を確認していただきました。安心してお使いください。

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》プリント基板

基板イメージ上半分は操作スイッチと電源スイッチ、下半分が回路部分です。
下半分の裏面にminiSDカードコネクタが実装されます。
寸法は横27mm×縦23.6mmで、そのほとんどはminiSDコネクタのために必要な面積です。
回路部分だけならもっと小さくできますね・・・。

基板データは回路図と一緒に入っています。上のリンクからどうぞ。

製作はP板.comさんにお願いしました。
P板さんの製造基準ぎりぎりであるビア径0.3mm、最小パターン幅0.15mm、最小クリアランス0.15mmで設計されています。
EAGLEで出力したガーバデータそのままでOKだったので助かりました。
ガーバの作成法はP板さんのHPで詳しく解説されています。

--

》部品表

No.

Reference

Name

Qty.

Manufacturer

購入先

1

IC1

C8051F330

1

Silicon Laboratories Inc.

マイクロテックその他でも入手可能です。

2

IC2

VS1001K-L

1

VLSI Solution Oy

egnite Software GmbH
JELU Web-Shop
(現在はVS1011しかないようです)

3

IC3

MAX4741EKA

1

MAXIM

これだけは少量販売しているところが見つからなくて、
MAXIMさんからサンプルをいただきました。

4

IC4

MAX1674EUA

1

MAXIM

Digi-Key

5

R1

10K (1005)

1

any

シーアール(秋葉原)

6

R2

1K (1005)

1

any

シーアール(秋葉原)

7

R3, R4, R5

100K (1005)

3

any

シーアール(秋葉原)

8

L1

ELL3GM220M

1

Matsushita

Digi-Key

9

C1, C2

TPSA336K006R0600

2

AVX

Digi-Key

10

C3, C4, C5

0.1u (1005)

3

any

シーアール(秋葉原)

11

CN1

XF2L-0425-1

1

OMRON

Digi-Key

12

CN2

SCJB2B0101

1

ALPS

エリスショップ

13

SWD, SWF, SWR, SWU

SKRMAAE010

4

ALPS

電即納

14

SW1

SSAD120100

1

ALPS

電即納

15

基板

Timpy Rev1.0

1

--

P板.com

--

》ファームウェア

Rev2.0以降のものがそのまま使えるはずなのでそちらを参照してください。
そうだ、ビープ音で知らせてくれるバッテリ電圧が、実際の値の2倍になってしまいます。不具合はそこだけです。

--

》写真
全体
完成・・・しましたが

とりあえず形にはなりましたが、上述のとおりPR2330ではパワー不足でした。残念。
アルカリ電池を1個つなげば元気に動いてくれます。

正面
正面

スイッチは再生、停止、ボリュームアップ・ダウンです。
組み合わせて押すと別の操作(次の曲、前の曲、バッテリ電圧チェックなど)ができるようになっています。
このシルクデザイン、ちょっと気に入ってます。(自画自賛)
上にちょっと黒くはみ出しているのがminiSDカードです。

完成予想図
完成予想図

PR2330で動いてくれれば、こうなる予定でした。
このように電池交換もできます。

裏面
裏面

一番大きい部品はminiSDカードのコネクタというところがオソロシイです。
CPU内蔵クロックですべてまかなっているので、クリスタルの類がありません。
大きなQFPがMP3デコーダのVS1001K-L、その右上の正方形がCygnalのCPUです。
Cygnalのはんだ付けにはちょっとコツが要りますが、仕事で使っているので慣れました(^^;;)。
左上の白いのは0.5mmピッチ4PのFPC/FFCコネクタで、Cygnalのデバッガとの接続に使います。

ベアボード
ベアボード

基板設計はEagleのFree Editionで行いました。
やはりオートルータはいいですね。ビール片手に設計できてしまいます。
基板製作はP板.comさんにお願いしました。
P板さんは最小パターン幅/スペース幅0.15mm、最小ランド径0.6mmが
可能なので、この小さい基板を作る上でとても助かりました。

プロトタイプ基板
プロトタイプ基板

システムの基本構成を検証するために最初に作ったプロトです。
Cygnal純正の評価用ボードにminiSDカードコネクタとVS1001を接続して、
ソフト/ハードの基本部分を検証しました。


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